360℃ Google street view

TAKASHI BLOG

JAZZのレコードにデザインを学ぶ。

Written by Takashi Yamanaka

知っていてくれる人も多いかと思うけど僕はかなりの音楽好きだ。食事をする時、車を運転している時、お酒を飲む時、風呂に入っている時、とにかく「打ち合わせ中」意外を除き、仕事中もほとんど音楽を聴いている。

デザインの勉強をしていたころよく参考にしていたのがJAZZのレコードジャケット。

どれも無駄がなく、コンセプトが明確で、独自の世界観を出しているものばかり。

そんな自身の愛聴盤の紹介も兼ねて「デザイン」という観点からレコードジャケットの素晴らしい魅力を取り上げたいと思います。

Miles Davis

ジャズの帝王と呼ばれたマイルスの名盤。

彼を象徴する「トランペット」と強烈な赤みがかったトーンが独自の世界観を出している。

タイトル・アーティスト名共にかなり控えめに上部に表示させスタイリシュにまとめている。

そのまま引き伸ばしてワインラベルに使いたくなってしまうマイルスのSketches Of Spain

マイルスサウンドもさることながらテーマでもあるスペインのFlag colorを見事にデザインに落とし込んだ一枚。

John Coltrane

ブルーノートのレコードジャケットデザインを10年に渡り手掛けたリード・マイルスの作品。

うつむき加減のコルトレーンがCOOL!!

至極シンプルにまとめてあるが、「黒人」である彼の魅力を最大限に引き出している作品だと思う。ブルーの色彩の中に光る黒っぽいサウンドが、思わずジャケットから聞こえてきそうな一枚。

Sonny Clark

言わずと知れたソニー・クラークの名盤COOL STRUTTIN’

有名な“足ジャケット”だけど、文字と写真のバランスなど「間」の取り方が秀逸。
このジャケットがあるから、年配のジャズ・マニアには「足フェチ」が多いとまで言われるとか(笑)

軽快に街を歩くジャケットとは裏腹にソニー・クラークの演奏は、どこか悲しいフレーズがある。
お判りですよね。我々日本人って、そういうの大好きなんですよね。

そう…ビートルズのように。

80年代に入ってからから発売されたこのジャケットはシルクスクリーンのプリント技法で刷られたポップカラーなピアノの鍵盤が印象的な一枚。

技法やタッチなど、どこかポップアートの巨匠アンディウォーホルの匂いがする。

Harbie Hancock

ハービー・ハンコックのSPEAK LIKE ACHID

暮れかけた空の下でキスを交わす恋人たちのシルエット。

この「シルエット」ってのが一番のポイント。

フォントカラーも写真のトーンに合わせてセレクト。
写真の構図的に通常のバランス感覚だともう少しタイトル部分を上部にもっていきたいところですが「あえて」二人の頭の上近くに落としてきているあたり、ニクい。の一言。

Jimmy Smith

JAZZというジャンルの中で、これでもかとハモンド・オルガンを弾きまくった男Jimmy Smith
彼のオルガンサウンドはBluesを感じる部分があり、初めて聴いた時は「よっくもここまで弾けるなぁ〜」と関心してしまいました。
JAZZを聴きなれない人にもおススメ。

分解して見てみると、あえて写真部分は白抜きでSMITHの文字だけ入れてあり、モノトーンな写真の余白に効果的に入れた「赤」が目を引く一枚。バランス感覚が素晴らしい。

Wes Montgomery

ロックやブルーズを聴いていた僕にはあまりの衝撃だった事を忘れないウエス・モンゴメリーの名盤 Full House
初めて聴いた時は、正直ジミ・ヘンドリックスより凄いんじゃないのか!?とさえ思ったほど彼のリズミカルかつ、スピーディーなギターテクニックには圧倒され、次の日からギターをしばらく弾かなくなってしまったほど(笑)

いけないいけない、話が楽曲寄りになってしまう。

と、まぁこのジャケットの素晴らしい部分は、全体を左に配置し、右に一定の余白を作っている。写真を効果的にトリミングし、さらに全体をブラックで引き立たせ、黒人である彼の「黒い手」と「黒いスーツ」という要素がより一層引き立つ構図に仕上げてある。

Helen Merrill

「ニューヨークの溜息」と称されるハスキーボイスが魅力のヘレン・メリル。
彼女を知ったのは僕が敬愛してやまないピーターバラカンさんのラジオ番組。
後に本格的にJazzを聴くきっかけとなる一枚に。
名曲 You’d Be So Nice To Come Home ToはJazzを聴かない人でも日本のアーティストjujuもカヴァーしているので一度は聴いたことのあるではないでしょうか。

彼女の時に力強く、甘い歌声には思わずこちらの方が溜息をもらしてしまう。

一度見たら忘れられない、印象的な写真を活かし、上から降りているマイクに無駄なく入れたCOOLなフォントが傑作。

この他にもBluesやRockでも取り上げたいレコードジャケットは実は山ほどありますがそれはまたの機会に…

 

Pocket