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TAKASHI BLOG

新子を食べて夏を感じる。

Written by Takashi Yamanaka

さて、京極寿司の眞杉さんにずっと「新子入ったら連絡ください」とかれこれ3年前からずっとお願いしていました。というのも新子が食べられる期間というのは非常に短く、キロ単位の単価では余裕で大間のマグロよりも高く、希少性もあるネタなのです。

「新子」は夏の風物詩。「寿司屋で感じる季節」の醍醐味とは、まさにこのことをいうのでしょう。

そうです夏の旬のもの、この季節にしか食べられない幻の魚、新子。

希少度と一貫握るまでの手間のかかり具合(と、それに見合ったお値段)で言えば、新子に勝るものはありません。

そう思って京極寿司さんの「のれん」をくぐりました。

新子です。新子のお寿司は初夏のこの時期にしか食べられません。

一発目に出していただいたネタは「小鮎の新子」

おそらく日本全国の寿司屋を探しても、この「小鮎の新子」を出す(出せる)お店は京極寿司さんだけでしょう。

甘く淡水魚とは思えない臭みのなさ、上品な舌触り。さすがの一カンです。

続いて「こちらがタカシがずっと言ってた新子ね。 先程の小鮎の新子と食べ比べてください」と出し方、出す順番も眞杉さんのセンスを感じる。笑

いわゆる初物と言われるその年で、一番最初にシンコが売り出される時期にはものすごく高い値段がつく。場合によっては1キロで10万円を超える年も珍しくないのがシンコ。

 

シンコはシンコ→コハダ→コノシロと大きさによって名称が変わる出世魚。
いや、逆出世魚だ。何故なら大きくなるほど値段が安くなるのだから、一番価格が高いのはまだまだ稚魚の状態のシンコの時で一匹の体長はわずか4-5センチ。

さらに、この時期の新子は手がかかります。本当に小さな魚ですので、それを一匹一匹おろして、ホネをとり、酢と塩でしめて寿司ネタにしなければならないのですね。

IT用語でいうなら「工数がかかる」ネタですね。

こちらのバイ貝。

これもコリッコリで美味しいかったです。こちらのネタも今が旬。塩味を帯びた海苔とのバランスが抜群。

実はこの日は、昼間にお邪魔させていただいたのですが、この後も打ち合わせが入っていたので、初めて飲まずにお鮨を堪能しました。

鰯。

りんご酢で軽く〆られた身。
脂の乗り具合も相当ですが、果実の風味とのバランスが調和してくれてます。この隠し包丁の仕事。それはお口に運んだ瞬間にわかります。

人は本当に美味しいものを食べたときには、思わず黙り込んでしまうものです。

どれも美味しいのだけれど、上記の3カンは本当に感動レベルでした。

この日の会食相手は鮎の養殖を生業とされる、鳥ちゃんと一緒だったのだけれど、このひとは本当にグルメで僕と気が合うので、また一緒に美味しいものを食べに行きたいです。

美味しいものを食べる時に、同じ価値観の人と一緒に頂けるって実はとても幸せなことだよね。

今まで何度か頂いたネタですが盛夏この時期のビワマス。

鳥ちゃんも唸る美味しさでした。なんというか味が濃くって、でも脂っぽいしつこさはなくて、仕込みとそれを出すタイミングが完璧。

「料理の中でも鮨くらいだよね。一口食べていちいち黙り込んだり感動できるのって。笑」

新子は、また来年はもう少し早い時期、中でも仕入れたての一番小さい時期を見計らって行こうと思います。

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