移りゆく未来、人工知能で大きく変わる「今」と「これから」その2

2017.02.27

この記事は、前回の移りゆく未来、人工知能で大きくかわる「今」と「これから」の続編。

 

二度目の冬の時代

 

その後 1980年代には、様々な業界の専門家が持っている豊富な知識やノウハウをコンピュータに移植するエキスパート・システムが、A I のより実用的な目標として再びブームに。
ところがこれも、全くと言っていいほど使い物にならなかった。

シリコンバレーの世界最先端のベンチャー企業などが 1000にも上るエキスパートシステムを開発したといわれていいるが、結局のところ独自に思考し出力される答えはなく、「覚えた答え」しか、出してこれなかった。
その後、改善を図りコンピュータに、より専門知識を覚えさせるため、多大な専門家の時間が投入されたにも関わらず、革新的な進歩なくそれらは結果に結びつかなかった。

ということで、A I に二度目の冬の時代が到来。

 

日本はこの頃、華のバブル期。三種の神器も各家庭に行き渡り、次なる物欲が頂点を極める過度期にさしかかっていた。

この時代の追い風とともに、通産省が始めた「第五世代コンピュータ計画」=人間のように推論するコンピュータを開発するプロジェクトが存在したが、60年代と同じように革新的な成果を出せずに終わっている。

このように 1960年代に始まった A I の研究には、日本でも世界でも、長い冬の時代があった。

その冬の時代、1990〜2010年まではメディアも取り上げることもほとんどなく一部の研究者を除き、AI研究チームはほとんど活動してなかった時期があったあったのだとか

中でも興味深かったセミナーの中での一コマで1990年代に「AIを研究している」と周りの人間に言おうものなら「あいつは頭がオカシイ」とまで言われる始末だった時があったらしい。

2010年代にようやく見えてきた兆し

しかしそんな長い冬の時代にも終わりを告げるニュースが世界を駆け巡る。

「ディープラーニング」

この言葉は、昨今あらゆるメディアやニュースで取り上げられた。一度は耳にしたことがある人もいるのではないだろうか。

この背景には「ニューラルネットワーク」における技術革命がある。ニューラルネットワークとは、人間の脳を構成するニューロン(神経細胞)のネットワークを人工的に再現することを目指したもの。

人間の脳が行っている、音声や画像から意味のある情報を選別する「パターン認識」や、大量のデータから相関関係やパターンなどを探し出す「データマイニング」といった行動は定式化することが難しく、プログラムによる処理がとても困難。

例えば知人の家に遊びに行った際に、知人が気を使い「お茶」を差し出す。

この時、人間は差し出されたものが「お茶」とは言わなくともその時のシチュエーションや、差し出された液体が入っている容器、液体の色、液体の温度で「お茶」を認識する。これは無意識に「お茶」認識していることになる。

しかし、これまでのAIは、それが「お茶」であることを認識するまでにかなり回りくどい「演算」を行うことになる

しかもその結果必ず「お茶」という答えを出すという事はない。

これを解決に導いく技術が「ニューラルネットワーク」。

人間の脳をモデルとしたニューラルネットワークを適用することで、コンピュータには困難だった作業が徐々に可能になってきている。

研究開発は以前から行われていたが、2000年代に入り、脳科学の研究成果がAI開発へと本格的に応用されるようになったことで大きく状況が変化したという。

この背景にはビッグデータがあり、データベースからその細分化されている情報を結合し、正解に導く仕組みになっている。

コモデティ化するAIの現実

近年では新聞記事などのコピーライティングにAIを導入するなどという動きも実際に起こり始めてきている。

人間と違い、誤字脱字があるはずもなく文脈など綺麗に構成されるとのこと。

この記事を読んだ時は個人的にかなり衝撃を受けました。

実はこのAIの波は「デザイン」の分野にも大きく進出してきています。

ターゲット層、地域、アピールしたい商品・サービスなどを入力するだけで実際に数パターンのデザインカンプを起こしてくれるサービスも実は提供され、ユーザーの好みに応じたものをoutput。

実際、膨大なビッグデータの中から実績のあるデザインを自動で組み合わせ生成しするというサービスとして普及を目指している。

上記に上げたサービス以外でも今後はさらに多くのAIを導入したサービスが普及していくはず。

まとめ

「人工知能が人間から仕事を奪う。」

2016年から本当によく耳にする機会が増えた。

未来の事なんて誰にも予測できないが、確実に来るであろう「時代の流れ」ってやつがいつの時代も必ずある。

セミナーに参加し、情報を整理して思ったこと。

それは、私たち製作者であれば、必要になるのはデザインのスキルや引き出しだけではなく、これからは「サービス自体の提案が必要不可欠になってきている。」というのが僕が現時点で出している答えだ。

この記事を読んでいる人の業種が、事務なのか、販売員なのか、料理人なのかはわからないけれど、これはどんな人にも共通することがあると思う。

単調な作業は、働いている人の時間やコスト、また生産性の観点から見ても益々、効率化され人工知能に取って代わるんだろう。

残るのはリアルなサービスのみ。

逆に考えると、ここにきて人間ってやつはようやく本当の意味で「人間らしい」サービスを提供できるのかもしれない。

 

この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA
TAKASHI YAMANAKA代表取締役
1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
▪趣味:旅行 ギター 読書 キャンプ 釣りとか…
7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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この記事を書いた人

TAKASHI YAMANAKA

CEO

1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
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