もうこの旅も終わり。
増え続けた荷物は肩に食い込むばかりで。
さよならカンボジア。
帰りのTukTukで流れ行くカンボジアの日常の景色。そのタイミングで偶然、僕のiPhoneからランダム再生がチョイスしてくれた一曲が、完璧に目の前の風景と一致した。
“Adios Hermanos”
Paul Simon
※タップ(クリック)すると曲が流れます。
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またたく間に鳥肌が全身に立ちはじめ、滞在していた期間に見てきた景色がカンボジアの田んぼの畦道で「走馬灯」のように鮮明に頭を駆け巡る。
何も日本のようにすべてが整っているわけではない。
むしろ情勢は厳しく、生きることはたやすいことではない。
でも彼からはその中で「人生」を生きていくのだ。何かにとらわれることもなく。
生計を立てていくこと、誰かを愛すること、日々の暮らしの中に、小さいけれど変化を見つけてゆくことへの喜びをまた得られた実りある旅だった。
世界の鮮やかさと、日々の穏やかな凪、静と動の割合、与えること、望むこと、死と生、「仕事」への向き合い方。これからの自分への向き合い方。
その全てが灰になるまで燃え尽きるような生き方がしたい。景色が見たい。
すべてをこの時代に、そしてこの国に生きていられることを感謝しながら。
これからの君の未来にこめて
イヤホンの中から流れる曲にのせて、色んな人の顔が浮かんでは消えていったんだけれど、ずっと心の中に引っかかっていたのは、家があるかないかも分からない、廃墟の広場で遊ぶ一人の少女の顔でした。
けなげな瞳の奥から不安そうに見つめるその眼差しが、ファインダー越しに目が合った。
その時、心の底からカンボジアという国に「ありがとう」を言えた。
また会いに来るね。
だからどうかお願い。生きて。
僕は彼女の瞳にそう伝えて、シェムリアップ国際空港に向かった。
Adios Siem Reap
この記事を書いた人
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1985.11.09 滋賀⇄東京⇄滋賀
最近気になるのはChatGPT OpenAi関連… 生成Aiにはどう頑張っても勝てないのでもう考えることを辞めましたw
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7年前に始めたBLOGも600記事を超えました。
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